「週刊少年マガジン」2019年38号に掲載されている「線は、僕を描く」9話のネタバレです。
9話では大学の水墨画サークル活動初日を楽しく終えた青山が、千瑛と共に斎藤湖栖先生の「勉強会」に誘われる場面で終了しました。
さて「勉強会」とはいったい何なのでしょうか?
また、湖栖先生の描く水墨画の腕前はいかに。
ネタバレを含んでいるので気になる方は注意してください!(画バレはありません)
線は、僕を描く10話のあらすじ(注:ネタバレあり・画バレなし)
篠田湖山先生とのやり取り
「勉強会」の会場は湖山先生お屋敷の1教室でした。
お屋敷に招く千瑛ですが、その前におじいちゃん(湖山先生)に挨拶するよう告げて、先にその教室へ行ってしまします。
千瑛の心遣いに気付き、お世話になっている湖山先生の部屋に挨拶に訪れる青山。
あいかわらず青山に対しては好々爺の様に優しく微笑む湖山先生。
長期間の留守を詫び、土産の水ようかんを勧めます。
湖栖先生に呼ばれているとお断りしようとしたところ、すでに湖栖先生にはお伝え済みで理由が「私だって青山君と話したいのだから」と爺バカなセリフ。
変わらないそのマイペースに観念して、2人で水ようかんへ舌鼓を打つ2人。
そよ風のようなさわやかな甘みを気に入った湖山先生は、また買ってくることを決意。
しばらく取材関係等で留守にしていたことを説明し、最初にお屋敷に招いた時のように再び水墨画をこの場で描くよう青山を促すのでした。
水墨画の心構え
千瑛から水墨画サークルの青山の様子をすでに聞いていた湖山先生。
落書きをして楽しんでいたことを知られ、慌てる青山。
その話を聞いた湖山先生は「楽しんでいる人が1番すごい」と褒め、才能やセンスよりも素晴らしいことだと教えます。
さらに絵の世界ではそれを気韻(きいん)と呼び、絵の雰囲気・絵を感じ、絵を楽しむことそのものであるそうです。
湖山先生はどんなに上手くなっても、落書きが楽しかったということを忘れず、それが絵を描く礎であると説きました。
湖栖先生とのご対面
湖栖先生について、その技術・人なりを自分の目で確認するよう指導され、「勉強会」の教室に向かう青山。
ちょうど千瑛が1枚絵を描き上げたところで、教室に入って来た青山に自身が描いた絵を見たいことを告げられます。
青山が蘭の絵を出し、千瑛が拙い絵ですが初めて数か月であるとフォロー。
フッと鼻で笑い、「たしかに拙い」と言われるものの、良い線であることを優しい表情で褒めます。
そして、今度は自分の番だと筆を取ります。
調墨で青山が行き詰っていると聞いた湖栖先生は、調墨を使用した絵を描くことを達人の雰囲気で「得意なのです調墨は、少しだけね」と告げ、次号に続くのでした。
線は、僕を描く10話の感想・考察
湖山先生から見た湖栖先生の特徴
青山から湖栖先生がどういう人か尋ねられた湖山先生。
少し考え笑顔で「努力家で、ひたむきに努力が出来る優秀な弟子」と答えるも、その後続けて「技術において並ぶ者がいない領域に至った」と寂しい表情で語ります。
その前に青山に対し、絵を描くうえで楽しむ尊さを説いたことを考えると、湖栖先生は技術ばかりを追い求め、ロボットの様に機械的にしか絵を描けなくなってしまったのではないかと思います。
湖栖先生の優しい表情
これまでクールな厳しい表情の湖栖先生は、青山の絵を見て表情が優しくなりました。
しかし、その声は青山には寂しげなように感じたそうです。
これまでただひたむきに技術ばかり磨いてきて、自分にはない、もしくは忘れてしまった絵を楽しむという温かい気持ちを青山の絵から感じ取ったのからではないでしょうか?
次号(11話)、湖栖先生の至高の技術がベールを脱ぎます。